CAFE garage “Special Live Session “

U-zhaanに初めて会ったのは日本に於けるインド音楽のパイオニアである中村仁さんの教室でのことでした。
教室の発表会の後だったと思いますが、インドから帰国したばかりの彼とシタール奏者の武藤さんが即興で演奏する光景を目の当たりにして、凄い！と思うのと同時にとても羨ましく思ったのを覚えています。いつか自分も即興で掛け合うインドの古典音楽の演奏が出来るようになりたい、自分もインドに学びに行きたい、と思った記憶があります。
　　　　
さて、インド古典音楽を学んでゆくと、メロディー(ラーガ)とリズム(ターラ)の2つの大きな体系が見えてきます。
　　　
一定のリズムサイクルの上で、音階、旋律群の規則性を保ちながら、どれだけラーガが有するムードを引き出せるか？
数多あるラーガの中からこの日は「ドゥルガ」という夜のラーガを演奏する予定でいます。
　　　　
演奏は伝統的なフォーマットに則り、独奏によるゆったりとしたイントロダクション(アラープ)の後、タブラが加わりゆったりとした10拍子(ジャプタール)、快活な16拍子(ティンタール)のリズムサイクル上で2つのコンポジション(ガット)を基に展開致します。
　　　　
久し振りの演奏の機会に際し、愛情と共に指導してくださるAmit Roy師をはじめ、伴奏を引き受けてくれたU-zhaan、演奏の機会を作ってくれたSHeLTerのヨシオさんやCafe Garageの皆、そして家族、友人、これまで出会ったすべての方に感謝の気持ちと共に演奏出来たらと思います。
しばらくの間(なにぶん長尺の音楽ですので)ゆったりと身も心を浸して頂けましたら幸いです。
　　　　
3rd Oct 2024
栗原 崇